2009年 02月 02日
こびりついたバブル
小学校の頃から病弱だった母に代わって
姉と交代で後片付けの洗い物をしていた。
それは、母が亡くなってからも変わらず
子供にとって楽しい仕事ではなかった。
ある日、全てを洗い終えてから
なぜか、泡作りに燃え
流しの底一面を泡で覆い、悦に入ったことがあった。
この喜びを父親にもと見せたのであったが
その反応は、子供の喜びを泡のように消すものであった。
妻に先立たれ、余裕の無い毎日を送る父だったのであろうが
子供はささやかな喜びを理解できなかった父親に失望したのだった。
喜びの泡は消えてしまったが、思い出の泡は心の底にこびりついている。
by konnitiwan
| 2009-02-02 08:26
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